9月13日(日)、この日ついに立教ラグビー2009年度関東大学対抗戦の幕が開けた。
“今年こそ大学選手権へ―”部員全員がその思いのもとスタートし、この秋のために春・夏シーズンと厳しい練習を乗り越えてきた。今日の初戦が今後の立教の運命を動かす大事な一戦となることは全員が覚悟していた。
相手は昨年度対抗戦を制した帝京大学。これまでも大差で敗北を喫してきた。

しかし戦う以上目指すは勝利のみ。
18時、立教のキックオフ。
ナイター照明が明るく照らし出す聖地秩父宮に立教フィフティーンの決意の声が響き渡った。

開始直後のブレイクダウンで立教のオーバーザトップ、帝京のペナルティキックは帝京陣10m地点から立教陣22mライン地点まで伸び、帝京ラインアウトからとなる。ラインアウトではターンオーバーこそできなかったがジャンパーのNo.8安部正輝が競るなど好プレーが見られた。
ラインアウトから帝京はBKに展開、ポイントを作りながら少しずつ前進されるが、立教も気合いのはいったタックルで応戦する。
そして前半開始から3分が経過したころ、ゴールラインまであと50cmというところまで攻め入られピンチとなるが決死のディフェンスにより帝京のノットリリースザボール。FB吉田直人のキックは自陣10m地点へ。窮地を脱する。
 そして立教のラインアウトからモール、出たボールをハイパントしキャッチされたところにタックルで刺さった。ここでもノットリリースザボールとなり、ディフェンスでチャンスを作り出す良い流れができている。
そして敵陣10m/22mからのマイボールラインアウト、ボールはオーバー、そしてターンオーバーされる。その後の幾度かの蹴り合いの末、敵陣22m/ゴール前マイボールラインアウトのチャンスとなる。しかしここでも痛恨のミス。こぼれたボールは帝京BKに拾われ、焦りが出たかさらに立教のオフサイドをとられてしまう。ラインアウトが安定せず、チャンスをものに出来ない立教。
そして開始から10分が過ぎたとき、立教のペナルティキックから敵陣22mでの立教ラインアウト、LO井組圭がキャッチし、SH三輪祐からSO浅川健太へ、若干高めのパスによるキャッチの隙を突かれタックルに入られるものの、ラックから三輪祐が素早く逆目へ展開。CTB梅拓也からPR緒方公俊へと回して緒方が走り、立教側観客席から声援が上がる。しかしその後タックルに入られてノックオン、ノックオンアドバンテージから帝京のキックで流れが途絶える。
前半開始から15分には、帝京FBが立教ディフェンスを抜けてBKに繋ぎ、またもゴール前で失点の危機。しかし諦めないタックルで帝京のノックオンを誘う。しかしその後のマイボールスクラムを回転させてしまい帝京ボールへ。ゴール前にも関わらずまたしてもセットプレーのミスからボールを手放してしまう。
そして立教のコラプシング、帝京はスクラムを選択し再開、SH三輪祐が鋭く反応しボールを持ち出した帝京No.8を足止めする。ラックに持ち込むがすでにゴールラインで1mと無く、帝京1番が持ち出してトライを決めた。前半開始から17分、先制点を許してしまう。ゴールも決められて0-7。
 「取り返せ!」「立教切り替えろ!」立教スタンドから声が上がる。
まだ前半は半分も過ぎていない。スタンドで見守る観客に応えるためにもここで落ちてはいられない。まだまだこれからと意気込んだ。
立教のキックオフ直後、強靭な体躯の帝京No.8に突破され走られてしまうが連続してタックルに入りノックオンを誘う。
そしてスクラムからNo.8安部正輝がサイドを抜ける、そしてラックから回して蹴り合い、FB吉田直人のキックがダイレクトとなり、自陣10mでの帝京ラインアウトとなる。
ラインアウトが崩れ、そこで立教のコラプシングの判定。その後帝京はスクラムを選択し再開するが立教のオフサイドとなってしまい、ついに自陣22mまで入られてしまう。スクラムから再開するが連続で立教はコラプシングを犯してしまい、ついに前半開始から24分、連続ペナルティにより帝京にペナルティトライが与えられてしまう。
ペナルティトライは痛かったが、2トライ2ゴール差だ。まだまだ取り返せると、決して諦めはしなかった。
その後、自陣22mでのマイボールラインアウトをミス、ずいずいと攻め入られ帝京SO→CTBと回されて帝京CTBがサイドを抜けて更なる追加トライを奪う。反応が追い付けず防げなかった立教。ゴールも決まり0-21となる。
30分が過ぎ、前半も残り10分弱となる。?8主将安部正輝が帝京CTBに鋭いタックルに入るが直後オーバーザトップとなってしまう・・・
そして前半32分、自陣10mでの帝京ラインアウトでミス、チャンスかと思いきや立教のペナルティで帝京のクイックスタート、ディフェンス間に合わずトライを重ねられた。
そして直後のキックオフからキック合戦となり、帝京陣10mでの帝京ラインアウトに。帝京SHがキックで蹴りだそうとしたボールをキャッチしようとしたWTB平盛拓人がキャッチミスしてしまう。自陣22mでの帝京ラインアウトとなる。
その後のプレーでは帝京FLにハンドオフされてしまうなどの猛攻に押されてしまう。しかし立教きってのラグビーセンスの持ち主、SO浅川健太がひざ下に刺さり動きを止めた。そしてこぼれたボールをFL宣原甲太が拾うが、タックルに入られ、ラックに持ち込むがノットリリースザボールの判定。またしてもペナルティによりボールを手放してしまう。
ペナルティで好機をつぶしてしまうシーンが多くなかなかトライへつなげられない・・・

そして前半も残りあとわずかという時間帯になり、ワントライ返したい立教。ここで1年生FL宣原甲太が見事なタックルを決めて観客を沸かす。ノックオンでマイボールスクラムから始まりキックで敵陣へ蹴りだす。
あとワンプレーで笛が鳴ってしまう、このチャンスをものにしたい!と誰もが願った。そして相手ラインアウトをLO井組圭がターンオーバー、SO浅川→CTB梅→CTB田中→FB吉田直人へとつなぎ、WTB平盛へ。しかしパスを取りこぼしてしまうという痛恨のキャッチミス。そしてここで前半終了の笛が鳴ってしまった。

ペナルティの多さや細かいミスなどが目立った前半ではあったものの、幾度もあったゴール前失点の危機を決死のディフェンスで守りぬき、3トライに抑えることができたことは春からの成長の表れであった。
自分達のやってきたことを信じよう。立教のラグビーをして、勝とう。
今一度心を一つにし、後半戦へ挑む。

そして前半開始から3分、帝京のキックを走りこんでいたWTB吉田勝博がキャッチ、そしてフォローに走っていたCTB田中翔吾へパス、タックルされラックになるもすばやく球出ししSO浅川が不意をつくロングパスを放る。そこからの息もつかせぬ連続攻撃から帝京のペナルティを誘う。開始から5分、少しでも差を縮めたい立教はここでペナルティゴールを狙う。WTB平盛拓人のキックは惜しくも外れてしまうが、得点への執念、勝利への執念は誰も捨てていない。
その後、ラックからパスを受けた帝京SOへNo.8安部正輝が確実かつ低いタックルを決めてラックへ。しかし直後ディフェンスの穴を抜かれ走られてしまい自陣ゴール前まで攻め入られてしまう。そして後半開始から12分、ラックでのディフェンスでノットロールアウェイを犯し、直後の帝京スクラムから押されてしまい、持ちこたえられずスクラムトライを献上してしまった。
トライを返すチャンスも無いままの加点を許してしまった立教だったが、諦めずに挑み続けた。
後半開始から10分が過ぎようかというとき、帝京のパスミスでこぼれたボールをFL伊藤尊がすばやくセービング、マイボールのラックからSH三輪祐がキックするがチャージされてしまい流れが途絶えてしまう。開始から自陣でのプレーが続き、なかなか敵陣へ行くことができない。
さらに21分にはディフェンスの偏りをつかれ帝京WTBにゴール左手にトライを決められた。
32分にはゴール前ラックで押し込まれてしまい、またも追加トライを奪われてしまう。
そしてその後自陣ゴール前でコラプシングを犯してしまったとき、ロスタイムは2分とのアナウンスが。もう時間はない。ワントライ奪いたい、一矢報いたい立教はここから最後の反撃を見せる。先ほどのペナルティによる帝京のスクラムが回ったことによりマイボールへ、そしてスクラムからNo.8安部正輝が抜け出て前進する。ポイントを作りながら敵陣へと歩を進める中で、立教の連続攻撃に帝京がオーバーザトップを犯し、途中出場のSH中村洋平がクイックスタートで展開、そして帝京のオフサイド、このまま速攻でつなぎたい、観客の声援も最高潮に達している、しかし自陣10mまできたときラックでのノックオン。
0-45。無得点でのノーサイドとなった。

この試合、ペナルティトライをとられてしまったことに代表されるように全体を通してペナルティが多く、それが原因でチャンスをつぶしてしまっているシーンが多く見受けられた。
また、ラインアウトの成功率も低くそこからターンオーバーされてしまうこともあり、キックのキャッチやパスミスでのノックオンなどそれらのミスの積み重ねから帝京にアタックチャンスを与えてしまっていた。立教のアタックでもキックが有効活用できていなかった。

しかしゴール前でのディフェンスは着実な成果として体現できていた。また、先発両FLの宣原甲太、伊藤尊やCTB梅拓也、また途中出場のSH中村洋平など、初公式戦の舞台にも物怖じしない1年生達の積極的で若々しいプレーは今後の更なる成長を期待させてくれた。若いチームではあるがその分どこよりも伸びしろがある。対抗戦一戦一戦で成長を遂げて、目指すは三勝以上、全国大学選手権だ。
ただひとつの目標に向かい、これからも自分達を信じて戦い抜いていきたい。

文章:立教大学ラグビー部