11月18日(土) 対 筑波大学@三ツ沢競技場14:00KO
青学戦の敗北から2週間。
濃紺の戦士たちは今春勝利の記憶新しい三ツ沢の地に降り立った。
ここまで全敗同士の対決となったこの試合、互いに後はない。
No. 8戸谷佐千夫、 SO 木暮元就、 CTB 小林道弘の三人を負傷で欠いた立教。
それぞれがそれぞれの思いを抱く。
共通しているのはただ「勝ちたい」という切望――。
前半は闘志がぶつかり合う激しい戦いが続く。
開始すぐ、筑波のラインアウトからモールへ。立教は低く低く一丸となって押し返す。しかし5分、再び立教陣内筑波ボールのラインアウトからモールを押される。必死に耐えるが、左にずらされ先制点となるトライを奪われた。ゴールも決まって0−7。8分には立教ボールのラインアウトから右へ展開し、チャンスを掴む。しかしキックがダイレクトタッチになり、反対にピンチを迎える。9分、筑波はラインアウトを右へ展開し、 CTB がラインブレイク。ゴール右に2本目のトライを決めた。
「負けられない」。その思いが立教フィフティーンを突き動かす。 WTB 大熊政寛が執念のタックルで筑波のペナルティを誘うと、 HO 奥富雄一→ LO 矢島彬のラインアウトを起点に右へ左へ敵陣を駆け回る。6度目のラックからボールがでると、惜しくもノックオンで攻撃の足を止めた。
その後も立教は得意のタックルでボールを奪うが、ミスで流れを持続できずに前半終わって無得点。筑波は24分にはモールから、33分には WTB までボールをつないで着々と点を追加し、24点で試合を折り返した。
後半もキャッチミス、判断ミス、パスミスなどで立教の良さを出すチャンスを逃してしまう。悪い空気を振り払えない。それでもなんとか18分まで耐え続けたが、筑波にターンオーバーからラックを展開されトライを許すと、張り詰めていた糸がぷつりと切れた。
勝利を信じることのできなくなった選手たち。23分には自陣で筑波ボールラインアウトから「筑波! FW 圧倒だぞ圧倒!」の声に鼓舞された筑波に、モールを押し込まれ6本目のトライ。その後もわずか3分後の26分、29分、34分、40分…筑波のトライをこれでもかと浴び続け、0−60の大敗を喫した。
「今日も前に出るディフェンスからリズムを作るつもりだったが、ミスが多すぎた」と振り返る横溝コーチ。副将・川村裕一も「ミスにつけこまれ、分析していたことが全くできなかった」と語る。前半から続いた悪い流れを、断ち切ることができなかったことが大きな敗因だ。
しかし、ミス以上に深刻な問題がこの日の立教にはあった。「青学戦が終わってからチームの雰囲気が沈んでいた。それを吹っ切ろうという思いで試合に臨んだが、後半途中から気持ちが切れてしまった」(横溝コーチ)。
後半18分からの立教の戦いぶりは、目を覆いたくなるようなものだった。プレースキル、戦術、正確さ、そういった類のものではなく、この立教が気持ちを切らしてグラウンドに立っていた。それは観客から、対抗戦 A グループから信頼を失うことだ。
青学戦の敗北は、想像を絶する重みとなって選手たちの肩にのしかかった。
筑波戦の敗北は、更に重い事実の塊となって選手を圧迫する。
しかし、立教は勝利を信じるに足るだけのことをしてきているはずだ。
永遠に続くように思えた走り込みや、幾度となく繰り返したタックル。
その一つ一つが血となり肉となって、先月あの早稲田に「 超魂の相手(立教)の前に完全に自由を奪われた」と言わしめた。それは、一昨年ひたむきに初勝利をもぎ取ったチームも、昨年を勇躍の年にしたチームも成し得なかったことだ。
次の日体大戦まで残り1週間。その次には慶應戦、そして入替戦へと続く。
今後の一戦一戦、一日一日、自分を信じ、仲間を信じ、そして最後まで「何としても勝つ」と思い続けることが立教には不可欠だ。
心を 1 つにして戦えば、勝利は近くなる。
この2敗を無駄にするわけにはいかない。
勝利の充足感は驕りでなく自信に変え、敗北の記憶を懐疑でなくばねに…。
立教が意地を見せる時だ。
【試合後悔しさをにじませる横溝コーチ】
青学戦が終わってからチームの雰囲気が沈んでいた。今日はそんな空気を吹っ切ろうと試合に臨んだが、後半の途中から気持ちが切れてしまっていた。(ゲーム自体は)いつも通り前に出て、ディフェンスからリズムを作っていく予定だったが、ミスが多すぎてできなかった。すごく悔しい。次は日体大戦に向けて、もう頑張るしかない。日体大は筑波よりも強い相手。練習以上のことが試合でできることはないから、ミラクルではなくいつも通りのことをやる。
【敗北に沈む高須主将】
今日は何とも言いようのない試合をしてしまった。キックを使って敵陣にいるつもりだったが、失敗して結果敵陣にいることもできなかった。タックルはまっすぐ突っ込んできているときはよかったが、サポートなどが機能せず、結局いいタックルをしても相手ボールになることがあった。外に振られているときは全く対応できていない。(来週に向けて)今は気持ちが乗っていないし、「勝つ気」がない。そこを直せるかが問題。これから相手の分析をして、気持ちの乗ったゲームにする。
【 FW のプレーを反省する川村副将】
モールからトライをとりにくることは予想していたが、分析していたことが試合に活かせなかった。ミスにつけこまれてしまった。今まで2試合立教のラグビーができていない。自分たちのやってきたことが間違っていなかったと言うためにも、日体大戦でやるしかない。
【今春の怪我から復帰の PR 原隆博】
春から怪我をしていたので、プレーで返そうと思っていた。でも試合では何もできなかったことが悔しい。今まで、スタンドからチームを見てきて、今年のチームは4年が少なく若い。試合に良い・悪いの波が激しい。今日は悪い流れが変えられずに終わってしまった。あと2試合は体をはって低いタックル、スクラム、モールをおさえて立教らしいラグビーをする。
(文章:麻田 江里子)
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