6月30日(土) 青山学院大学戦 @青学・緑が丘G

6月30日、青学大・緑ヶ丘グラウンドでオープン戦の最終戦となる、青山学院大戦が行われた。昨年の対抗戦Aグループ・第4戦で5−27で敗れた青山学院。Bに降格した今年は入れ替え戦で当たる可能性も充分考えられる相手だ。このゲームは「仮想・入れ替え戦」である。

キックオフから立教は相手にプレッシャーをかけていく。開始2分、立教は敵陣ゴール前のラインアウトからモールを形成し、FL三根大介(3年)がトライ。先制攻撃を浴びせ、立教ペースになるかと思われた。
だが立教の狙いとは裏腹に前半は完全に青学が試合の主導権を握る。立教はノックオンやパスミスで流れを掴めない。
9分、自陣ゴール前の青学ラインアウト。そこからモールでゴールに押し込まれ同点トライを奪われる。その後、青学のタックルに苦しみながらも、立教もゴール前での青学ラインアウトからのピンチを鋭いタックルで脱するなど、5―5のスコアのまま一進一退の攻防が続く。

粘りを見せていた守備網が破られたのは前半29分。青学BKが立教ライン裏の22mライン付近へパントキック。楕円球は予想外のバウンドに。スピードに乗った青学13番がキャッチすると青学FBにつながれトライを許した。33分には自陣ゴール前の青学ラインアウト。再びモールでトライを奪われてしまう。
一時中断を挟んだ37分、ハーフライン付近で相手のハイパントをFB金澤圭一(4年)がキャッチするも、追ってきた青学選手にボールを奪取されそのまま独走を許し、左隅にトライを決められた。
立教は焦りが出てしまう。40分、ペナルティからクイックスタートしたLO吉原隼人(2年)がゲイン。だが素早く外に展開したボールを青学選手がインターセプト。独走されてトライを許した。

この時点で5―27。スコアは偶然にもあの時と同じ――。だが、昨年味わった悔しさを忘れてはいない。そう、「Revive」だ。

前半終了間際に得た敵陣ゴール前でのラインアウト。このチャンスをHO奥富雄一(4年)きっちり決めて、10−27で迎えたハーフタイム。「FWからゲームを作っていこう」と選手全員で意識を統一し、曖昧になっていた部分を修正した。
後半はそのFW陣が対等以上に戦って試合をコントロール。FWがぐんぐん前に出ていくことによって敵陣でプレーする時間帯が多くなった。接点での激しさでもディフェンスも前がかりになり、相手のミスを誘う。
22分、FWがラック攻撃を繰り返し前進した所でWTB吉田勝博まで展開。SH佐々木哲也(4年)がつないでCTB坂本正貴(3年)が左隅に飛び込んだ。FW、BKが連動した理想的な攻撃。このトライをきっかけに立教は反撃を開始する。
30分、WTB広石智大(3年)が敵陣深くに侵入した後の攻防。スクラムからターンオーバーされるがその後ノックオンしたボールをCTB小林道弘(4年)が個人技で相手をかわして抜け出し、ゴール中央にトライ。ゴールも決めてスコアを24−27とする。
38分には敵陣ゴール前でのラインアウトからモールで確実にボールを運び、最後はHO奥富がこのゲーム2本目のトライを奪って、ついに逆転。SO吉田直人(1年)も後半はゴールキックをすべて決め、31−27。そのまま試合はノーサイドとなり、立教は青学から接戦の末、見事な逆転勝利をつかんだ。

勝利とともに頭に浮かぶあの時の気持ち――。

昨年、青学大戦での敗北をきっかけにチームは連敗。そして2部降格――。今思えば、昨年のあの敗北から全ては始まった。挫折、屈辱、後悔・・・そんなシーズンだった。
立教は昨シーズンの反省を生かし、「Revive〜for the win〜」というスローガンを掲げた。そして青山学院は春のオープン戦の日程が決まったときから、常に意識してきた相手。だからこそ選手全員が“入れ替え戦”を意識し、勝ちにこだわった。

試合後、主将・FL安武祐太はこの勝利を「最低ライン」と語る。この試合でも「課題もたくさん出た」(LO菊間)という。セットプレーやモールDF、接点での激しさなどもまだまだ完成とはいえない。安武はチームメートに対して「安心せず、しっかりと気を引き締めよう」と声を掛けた。
チームの最終目標は12月の入れ替え戦。もちろんその前には対抗戦Bグループで2位以内にならなければならない。「チーム全体の力を上げていきたい」(FL三根)という言葉通り、A・B関係なくチーム力の向上は長いシーズンを戦う上で重要なことだ。
秋の対抗戦まであと約2ヶ月半。今回の勝利で得た自信を胸に、夏でさらに一回り大きくなった選手たちに会えることを期待したい。



【FL安武祐太(主将)】
 接戦で勝てたことが大きい。春のターゲットの試合で勝ちきれた。前半は立教の悪いクセが出てしまい、2,3個必要ないトライを取られてしまった。FWで行こうと決めた後半はリズムが作れた。反省点は大事な場面でトライが取れなかったこと。そこで取れてれば流れももっと良かったはず。ラインアウトは吉松が良くなったし、吉原のアタックも良い。モールディフェンスはスピードをつけてディフェンスに入ることを心がけた。オープン戦でやるべきことの最低ラインはクリアできたと思う。7月のオフでもう一度体を作り直して、もう一段階上げたい。この勝利で安心せず、自分たちのベクトルをしっかりして、12月に入れ替え戦に勝って喜びたい。

【PR菊間陽介(4年)】
 勝ちにこだわっていたので、勝ててよかった。課題もたくさん出た。課題はスクラムやセットプレー、ディフェンスなど色々あった。まだチームに波がある。良い試合のあとは気が抜けてしまう。満足せずに夏で修正したい。まずは3番のポジションを取る。スクラムは押されずに、押しにいく。そして運動量を上げていきたい。

【PR緒方公俊(2年)】
去年よりシーズン通して良い流れだと思う。色んなチームと試合をしていきながら良い所を吸収して、12月の入れ替え戦で笑って終わりたい。

【HO奥富雄一(4年)】
(青学戦について)全体的にバタバタしてしまって、コミュニケーションという今日のテーマがうまくいかなかった。(オープン戦について)学習院大戦に勝って気が緩み、早大戦にメンタルの弱さが出てしまった。そこを乗り越えなければ、強くはなれないので、今回は勝った事で気を緩めずに7月、8月を過ごしていきたい。(秋に向けて)FWでリズムを作り、圧倒的なFWで勝ちたい。

【LO吉松謙仁(2年)】
 前半はミスが多く、ミスから青学にトライを取られていた。後半は「FWでゲームを作っていこう」と決めた。(オープン戦で)最後に勝ててよかった。夏でも強い相手と試合やるので、レベルアップして入れ替え戦で勝つ!夏が勝負だと思う。練習は人を裏切らない。

【FL三根大介(3年)】
 前半は接点で勝てると思ったが、焦りがプレーに出てしまい青学ペースになってしまった。後半は春からやってきた当たりや接点の練習の成果が出た。勝ててよかった。(オープン戦を通じて)去年のような大きなケガはなく成長できたと思う。あくまで12月の入れ替え戦しか見ていない。Aチームだけじゃなく、チーム全体の力を上げていきたい。死ぬほど練習する。
【No.8安部正輝(2年)】
前半は流れが青学で、ミスからトライを奪われてしまったが、前半の最後に1トライを奪うことができてよかった。後半は持ち直した。(秋に向けて)もう少し体を大きくして、前へ行きたい。
【No.8戸谷佐千夫(4年)】
 オープン戦は大差で負けた試合もあったが、秋につながる試合が出来た。去年のようにまずはレギュラーをとれるようレギュラー争いに勝ちたい。

【SO吉田直人(1年)】
前半はリズムが掴めなかった。組み立ての甘さがあった。後半はゲームプランを明確にしてFW主体でBKとも組み合わせがよくなり、テンポが良くなった。自分はゲームメイクで迷惑をかけてしまった。もっとチームに馴染んで、一つ一つの精度を上げて精神面や技術面で貢献したい。

【CTB小林道弘(4年)】
 前半はミスが多く、また修正ができなかった。後半ではFWが前に行けたがBKがミスをしてしまった。比較的、敵陣でプレーできたのはよかった。この結果にはまだ満足出来ない。前半の戦いに悔いが残る。オープン戦全体を通しては成長できたと思う。課題はBKの溜めを意識したり、ミスをプレー中に修正できるように。目標はもちろん入れ替え戦で勝つこと!

【WTB広石智大(3年)】
春シーズン最後の試合だったので勝ちたかった。不安もあった。前半は良い流れが出来なかったが、後半はFWが前に出てくれたのでBKも前に出られた。スピードでトライが取れなかった。ウイングとしてもっとトライを取る意識を持つ。チームのためにトライを取れるように練習していきたい。

【WTB吉田勝博(2年)】
 勝てたのは成長の証。それは素直に嬉しい。ミスを早く修正できるように。小林さんに助けられた。精神的にも強くなれたしこの先に繋がるものとなった。オープン戦を通して個々の課題に取り組めたし、良いところ悪いところが分かった。今後の目標としては試合の中でコミュニケーションとれるようしたい。またチームでトライを上げられるように。そして1部復帰する。

(文章:立教スポーツ 清水昂)