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試合レポート
12月7日(土)
<関東大学対抗戦A/Bグループ入替戦>成蹊大学戦
「昇格」ただその目標を叶えるために努力してきた。3年前、強くて偉大な先輩が負けた。その背中を見ていたルーキーたちはもう最終学年になっていた。彼らは大学時代をこの対抗戦Bグループで過ごした。対抗戦Aグループという場所を何度も夢見て、しかしその度に挫折を味わった。何度も何度も熊谷の地で悔し涙を流し、来年こそは勝つと誓った。「対抗戦Aを知らない代は俺たちだけでいい。」この手で昇格を掴み、立教の歴史を変えたい。そんな百合の誇りとチーム全員の思いを胸に15人は昇格へと挑む。
試合開始から立教は何度もスクラムのペナルティを取られ、自陣ゴール前でのプレーが続く。粘り強いディフェンスを見せるも成蹊FWに屈し先制トライを奪われた。しかし26分、立教のプレッシャーで成蹊のミスを誘発、WTB藤原大晃(4年・桐蔭学園)がペナルティゴールを成功させ点差を縮める。さらに31分、敵陣ゴール前ラインアウトからFB床田聖悟(4年・桐蔭学園)が中央からライン際まで大きくキックパス、見事WTB藤原がキャッチしトライを決め、スコアは13-7とリードで前半を終える。
しかし、入替戦はそうは甘くない。対抗戦Aグループの意地を見せつけられ、後半開始早々から厳しいゲーム展開となる。立教のペナルティによる成蹊ボールラインアウトからFWの猛攻を止めることができず、立て続けに2本のトライを許す。スコアは13-21となるが、15人は諦めることなくただチャンスを狙い続ける。28分、何度も敵陣ゴール前まで攻め入り、成蹊の反則を誘う。WTB藤原のペナルティゴールが決まる。点差は5点。入替戦は同点では昇格は叶わない。残り10分でトライとゴールを決めなければならない。そしてチャンスが巡ってくる。敵陣深くまで攻め入り何度もフェーズを重ねる。立教コールが熊谷グラウンドに響き渡り、声援が後押しするようにじわじわとゲインしていく。そして、FL金子裕二朗(3年・桐蔭学園)がゴール中央にトライを決めた。WTB藤原のゴールが成功し、23-21で対抗戦Aグループ昇格が決まった。
ノーサイドの笛と共に場内は歓声に包まれた。誰もが待ちわびた瞬間であった。3年間阻まれてきた厚く大きな壁を遂に破った。客席で見守る選手、スタッフ、父母の方、立教を応援するすべての人が、その目に涙を浮かべ、笑顔で歓喜した。なによりこの景色こそがチーム全員が一つになり勝利を掴んだという証拠であろう。来年、立教ラグビー部は対抗戦Aグループというさらに厳しい世界に挑戦する。辛く、険しい道のりとなるだろう。しかし、我々はこの勝利の喜びを胸に、前へと進む。ゴールはここじゃない、まだ終わりじゃない。1人では戦えない。あなたの応援が力に変わる。沢山の応援を原動力とし、立教ラグビー部はさらなる高みを目指す。
文章:立教大学体育会ラグビー部





