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試合レポート
11月1日(日)
<関東大学対抗戦>筑波大学戦
11月に入り、関東大学対抗戦Aグループもいよいよ折り返しを迎えた。相手は名門・筑波大学。初戦で慶應義塾大学を破り、先日の明治大学との一戦では一時逆転するなど、Aグループの中でも存在感を発揮する強豪校だ。定期戦を組んでいるこれまでの3校とは違い、Bグループにいた昨年までは対戦する機会のなかったチームであるが、部員全員で一丸となって準備と対策を行ってきた立教は気合十分で試合に臨む。
前半は立教のキックオフで始まった。激しいタックルなどディフェンス面から選手たちの勢いが感じられる場面が多くあったが、小さなミスからペナルティを連発してしまい、開始7分で早々に筑波にトライを献上する。その後も筑波のプレッシャーに思うようなプレーが出来ず、自陣から抜け出せないまま14分にも加点され0-12となる。しかし苦しい展開になるのは覚悟の上。そこから流れを変える練習を何度もしてきた立教は、SH桑原礼紀(3年・桐蔭学園)を中心にテンポアップを図る。筑波ボールにも果敢に絡みにいき、21分にはターンオーバーに成功。筑波陣10m付近でのマイボールスクラムからBKに展開する。WTB青木天真(4年・立教新座)のゲインで筑波のディフェンスラインが崩れた隙を狙い、FL金子裕二朗(4年・桐蔭学園)からパスを受けたLO守源(2年・立教新座)がラインブレイク。過酷な走り込みフィットネスで自らを追い込んできた成果を見せ、そのまま一気に駆け抜け中央にトライを決めた。FB小林将也(4年・國學院栃木)のコンバージョンキックも綺麗に決まり、スコアは7-12となる。しかしここから筑波も意地を見せ、巧みで素早いパス回しで立教ディフェンスを翻弄。FB小林が自分で上げたハイパントキックをキャッチするなど好プレーも見られたが、直後の僅かなハンドリングミスにも瞬時に反応してくる筑波にターンオーバーを許すなど惜しい展開が続き、立教は27分と33分に立て続けにトライを奪われる。せめて1トライは返して前半を終えたいとディフェンスで体を張り、筑波のペナルティを誘発。しかしラインアウトのミスからボールを攫われ失トライ、7-31で試合を折り返す。
奮闘している割に点数に結びつかない立教。体力勝負となる後半でどれだけ集中しミスを減らせるかが鍵となる。
しかし後半でも早々に自らのペナルティにより筑波に絶好の機会を与えてしまい、モールで押し切られ加点を許す。立教は懸命に低いタックルで筑波に刺さり続けるが、止めたと思った時にはもうパスを回している筑波のハンドリングスキルに振り回される。後半15分にも自陣ゴール前まで攻め込まれピンチに陥ってしまう。しかしここでターンオーバーに成功し、筑波アタックをしのぎ切ったことで立教は流れを変えるチャンスを掴み、ブースターを次々と投入し勢いを加速させた。特にPR勝沼遼(3年・新潟明訓)、HO野口真郁(4年・立教新座)、PR湯村怜(2年・立教新座)のフロント陣は劣勢だったスクラムを立て直し、筑波FWに押し勝ってペナルティを誘った。19分に投入されたSO三村真優(3年・東海大仰星)と23分に投入されたSH北山翔大(4年・東海大仰星)のハーフ団もテンポ良くアタックを展開し、筑波を走らせ消耗させていく。少しずつミスが目立ち始める筑波。しかし立教もアタック時間が増えている割に得点にこぎつけることができない。肝心な場面でのペナルティが多く、歯がゆい時間が続く。残り時間も少なくなるにつれて立教にもじわじわと疲労の色が見え始め、39分にはトライを献上。それでも最後まで立教らしいプレーをしようと顔を上げ、ロスタイムの最後のチャンスに力を振り絞って臨む。フェーズを重ねて攻め続けるが、ターンオーバーされてからはなし崩しに攻め込まれ、とどめのトライを許してしまう。一矢報いることは叶わず、最終スコア7-52で試合終了となった。
試合後、ゲームキャプテンを務めた副将のHO相良隆太(4年・桐蔭学園)は、「勝負どころのミスが得点にならないばかりか失点に繋がってしまった」と敗因を分析した。しかし同時に「収穫もあった。スクラムなどのセットプレーや一人一人のコンタクト面では確かな手応えを感じた」と語った。
来週は今シーズン唯一の有料観戦試合でもあり、立教がAグループで戦う姿を直に披露できる最初で最後の機会となる。挑む相手は帝京大学。対抗戦の強豪校の中でもフィジカル面が突出している強敵だ。サイズの大きな相手に対しても怯むことなく、今回成長を感じられたディフェンス面からチャンスを掴み、堂々とした試合展開となることを期待する。
文章:立教大学体育会ラグビー部





